
私に釣りを仕込んだ悪友の後藤、そして後藤が釣り場で知り合った狂気の釣りキチS君の3人でフカセ釣りデビューしてきた記録です。
フカセ釣りってすごいんじゃ?
きっかけは先日の真鶴カゴ釣り釣行のこと。夜明け前から投げ続けているのに全然ウキが沈まず疲れてきていたところ、昼前くらいにやってきた2人組が真横のポイントで狂ったようにグレを釣りまくってたんですよね。

今思えば大半は木っ葉グレだったんでしょうけど、何度かタモ入れしているのも見えたので沈まぬウキを眺め続ける私とはエライ違い。私が1投して回収する間に2,3回釣り上げているのでもうやってらんなくなって敗走するかのごとく納竿しました。
このときから俄にフカセに興味を抱くようになりました。よく考えれば魚は決して遠投しなければいないわけではなく、むしろ手前の岸際にいるのはヘチ釣りで学んだハズ。であれば手前に撒き餌をして同じように付け餌を流すフカセはヘチ釣り以上に最強の釣りなのではないか!手返しも良いしカゴ釣りより手軽にたくさん釣れそうじゃないか!ということでフカセに手を出すことにしました。
S君曰くこれから冬の時期はフカセのシーズン入りだそうで、教えを請うたら二つ返事で行きましょう!ということになりました。
フカセ釣りとは
フカセ、というのは軽い仕掛けを潮の流れに漂わせる(フカセる)という意味だそうです。撒き餌を撒いて潮の流れを読み、極小のオモリ(ガン玉)を使うかもしくはオモリを使わず、ハリスと針と付け餌を撒き餌と同じように流していく(同調)ことで撒き餌に群がってきた魚たちが付け餌を食らう、という理屈です。
磯釣りといえばフカセ。達人たちはいかに撒き餌と挿し餌を同調させつつ狙った深さや場所で食わせるか、というところに心血を注ぎ、非常にゲーム性が高いというのがこの釣りの特徴のようです。
本を読むと何を言ってるかサッパリわからないんですが、撒き餌を使って魚を呼び寄せることができるため完全なボウズというのが少ない釣りでもあります。ガチ勢からは怒られそうですが、やってみた感覚としてはとりあえず仕掛けを流して撒き餌を撒いてりゃ何かしらは釣れます。
使用タックル
夜はブッコミから

深夜3時前くらいに集合して下田に向かい、夜明け前から開始しました。フカセは初めてなので明るくなってからと決めていたので、それまではブッコミ釣りで戦います。餌はキビナゴです。明るくなってきてそろそろフカセの仕掛けを組もうというところでブッコミの竿がググっと引き込まれました。

ファーストヒットは結構なサイズのカサゴです!しかも鮮やかな赤いカサゴです。

私の手を最大に開くと20cmなので大体25,6cmくらいの自己最高記録のカサゴでした。最近カゴ釣りで実質的なボウズを食らっていたので早くも満足しました。最悪もう釣れなくても十分だ、と思えるくらいには。
フカセ開始

夜明けとともに霧立ち込める幻想的な雰囲気の中いよいよ例のフカセ釣り開始です。

まずはS君が組んでくれた仕掛けを使い言われるがままに手前のポイントに流していきます。浮力3Bのウキに樹脂サルカンとパラシュート型の潮受け兼カラマンボウ、1ヒロほどの1.5号ハリスに5号のグレ針、タナは1ヒロほどの浅いところから開始しました。
前述の通りフカセを極めるには大変な潮読みの技術や計算が必要なようですが、とりあえず仕掛けを投入してウキの周りを狙って3,4回コマセを打って流すのを繰り返しましょうとS君。
すると開始30分もせず勢いよくウキが引き込まれ10cmくらいのメジナがヒット!
とりあえず初フカセのボウズは回避したぜと思っていたところ、猛烈に走る何かがヒットしました。

手前に寄せてきていよいよタモ入れが視野に入ってきた、そんなタイミングで一気に底の方に潜り込む引き。ブダイです!夏に一度味わって覚えています。

だいたい50cmくらいの立派なブダイです。なかなかインパクトのある見た目ですが美味な魚です。食性の関係で夏は磯臭くて好まれませんが、冬場は臭みがなくなり刺し身が絶品だそうです。すでに私の脳にはフカセの絶対的な成功体験が早くも刻み込まれたのでした。
いよいよ沈め釣り
気温も高かったのでタナを更に浅くして探っていましたがアタリが遠のいたところでいよいよ沈め釣りの仕掛けに替えました。
文字通りウキが沈んでいくのでアタリはウキではなくラインの動きで取ります。基本ベールを返してフェザリングしながらラインを張りすぎない程度に張って沈めていきますが、アタリがあるとラインが勢い良く出ていきます。
【達人S君から教わった沈め釣り】
①コマセを撒く
②仕掛けを投げる
③ウキを引っ張らない程度にラインをまず張る
④その状態でウキの周囲にコマセを撒く
⑤ラインを十分にたるませて仕掛けを沈めていく
⑥ラインが持っていかれたらアタリ
⑦ベールを戻して竿を立ててアワセる
また詳細は他記事でまとめるとしてざっくり現地で教わったやり方です。コツは③でしょうか。ウキが手前に寄ってこない程度のギリギリの張り具合にしておくと000のウキが沈まずに浮いているので、その状態でコマセを打って沈み具合をみながらラインのテンションを抜いて沈めていきます。
ラインでアタリを取るなんてムリムリ!
※無理じゃなかった
難しそーと思いつつ、S君が「アタリが来れば生命を感じるので大丈夫です!」と言うのでやってみるとバチバチバチッとスプールからラインが引き込まれていき、慌ててベールを戻して巻き上げると20cmちょっとのグレがヒット!!!!!本当にスプールに添えた指先に生命を感じました。
その後はずっと沈め釣りでラインが持っていかれる感覚に病みつきになりながらあっという間に終了時刻の12時になりました。絶対余ると思っていたコマセ(2人でオキアミ4.5kg+集魚剤6kgくらい)も気づけばほぼスッカラカンに。

3人で朝マズメから6時間ほどの釣果。最大は私が釣った50cmほどのブダイ、後藤が釣ったブダイはそれよりちょっと小ぶり。メジナはS君が釣った30cmくらいのがMAXでした。他にイサキやタカノハダイというゲスト。いやーーーーーここ最近カゴ釣りが渋くて渋くてしんどかったので嘘みたいな爆釣です。そして効率が良すぎますね、撒き餌で魚を集めてそこに付け餌を紛れ込ませるって最強すぎません??

命に感謝
私は登山と自転車その他諸々で培った常人離れした体力とモチベーションを持っているので、帰り大渋滞で5時間ほどの帰路で家に着くと直ちに調理を開始します。木っ端グレは全て3枚におろしてフライに、カサゴはアラ汁と刺し身とソテー、ブダイは炙りと湯引きにして刺し身にしました。

ブダイは結構勇気がいる見た目ですが冬は特に味が良く人気だそう。ただし内臓がこの世の磯を煮詰めたような尋常じゃない臭いなのでマジで注意が必要です。特に浮袋を裂いた瞬間舌根まで胃内容物が逆流してきました。歯ごたえがあって味も良く綺麗な白身のブダイですが今だにちょっと抵抗感があるのはやはりこの臭気を食らってるからなんですよね。特に夏は本当に臭死するかと思ったマジで。

半身は炙り、半身は炙ってお湯にくぐらせてからすぐ氷締めする湯引きに。
見た目と臓物の臭気はさておき、やはり身の食感は食べごたえがあって良いですね。この食感なら寄せてきたところで叛逆の底潜りで抵抗するあの力も納得というもの。
圧倒的な成功体験が刻まれた閃光のフカセデビュー戦でした。